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長崎県のヒラタクワガタ
長崎県には600に近い数の島があり、日本で最も島の多い県となっている。中でも五島・壱岐・対馬は本土との距離と島の面積から生物学的にも面白いエリアだ。ここで特に注目したいのは本土、上記3離島域にてそれぞれ亜種が分類されているヒラタクワガタ Dorcus titanus である。離島亜種は70 mmを軽く超えてくる様な個体が採れ、和製パラワンと表現されるとおり大顎が長い。南西諸島の離島亜種とは一味違うどころではない。そんな情報を知ってしまったら各離島で70upをぜひ見てみたい、ということで探し回ってみた。

ヒラタクワガタ
Dorcus titanus pilfer Vollenhoven, 1861
本州、四国、九州と周辺島に分布し、西の方が見つけやすくサイズも大きい傾向がある。湿度を好むため、河川敷のクヌギが狙い目。樹洞に潜んでいることが多く、大型個体は特に警戒心も強いことから捕獲の際は慎重に。長崎では小規模な広葉樹林でも細々と生息している様で、市内の住宅街にある公園や神社の林でも見つかることがあり、関東の感覚では信じられない様な発見があったりする。


↑河川敷にポツンと立つクヌギがボクトウガによって樹液酒場と化していた。樹洞の奥には大型のオス個体が潜んでいた。
←住宅街にある神社の小さな椎林で僅かな樹液を舐めているメス個体。
↓夏のワクワク感を得られる草木の道。好みの風景すぎて足が止まった。


↑雲仙地獄 平成新山→
↓ウンゼンルリクワガタ

